「EXPO2025開催中!!」シリーズは、会社から配布されたIDで、社員各自が申し込み、各自で入場し、各自で印象に残った場面を撮影し、順次紹介するシリーズです。その第14回目(最終号)は、10月13日に閉幕したEXPO2025の海外パビリオンで、一番人気と言われたイタリア館の紹介です。ここでの主な展示品は以下の通りでした。①バチカン美術館所蔵のカラヴァッジョの「キリストの埋葬」で、1602年制作の荘厳な絵画。②ファルネーゼのアトラス像で紀元前2世紀の古代ローマの大理石彫刻で、宇宙を象徴する球体をアトラスが支えていました。これはナポリ国立考古学博物館の至宝だそうです。③ミケランジェロの「キリストの復活」で、1514年から1619年にかけて制作された彫刻。正確にはミケランジェロの部分は未完成で1618〜1619にベルニーニが完成させたと言われています。④ルネサンスの巨匠レオナルド・ダ・ヴィンチ直筆の設計図やメモ。ミラノのヴェネランダ・アンブロジアーナ図書館所蔵の「アトランティックコード」から、厳選された4点の素描。これらは日本で初めての一般公開になったそうです。レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452-1519)の多才な才能(科学、技術、芸術、建築)を、直筆で間近で体感できました。⑤1920年にイタリア人パイロット、アルトゥーロ・フェラーリンがイタリアから日本まで飛行した「木造プロペラ機(アンサルド SVA-9)」の実物大レプリカ。これはスタジオジブリ作品『紅の豚』のモデルで、1970年の大阪万博に続いて夢洲に降臨したものだったそうです。フェラーリンという名前は『紅の豚』でポルコの友人として登場していましたが、ここからその名前をとっていたそうです。
その他にも多くの美術品をいろいろと交換して展示していました。したがって、万博開催期間中に何回もイタリア館に行った人がいたそうです。2020年のドバイ国際博覧会では、イタリアはミケランジェロのダビデ像を展示したそうですが、それはレプリカで、今回は「L’Arte Rigenera la Vita(芸術が生命を再生する)」というテーマで、「本物」の芸術作品にこだわり、国宝級のものを惜しみなく出してきたところにイタリアの本気度を感じることができました。4時間並んででも行きたくなる理由がここにあったのではないでしょうか。イタリアまでこれだけのものを見に行くとしたら48時間でも厳しいですからね。
なお、「EXPO2025が近づいてきました!!」シリーズに続く、今回の「EXPO2025開催中!!」シリーズは本号で最終となります。長い間、筆者の稚拙な文書をお読みいただき本当にありがとうございました。いつかまた、関西地区で大きなイベントが開催される時に、関西の一企業としてご紹介できる機会があれば望外の喜びです。
なお、一部の美術品は大阪に暫く留まって公開されるそうですが、既に入場券が完売となっているそうです。これもEXPO2025が成功裡に閉幕したからの余韻を楽しむ気持ちと、見逃された方がどうしても見たいという人気の表れでしょうか。
